今回は、これからシングルモルトに挑戦したみようという初心者さん向けに、飲みやすいオススメのシングルモルトウイスキーをご紹介していきます
なお、ウイスキー自体ほとんど飲んだことがないよという方には、シングルモルトウイスキーよりも先にブレンデッドウイスキーで慣れていただいた方が良いかと思いますので、先に下記の記事をご参照頂けますと幸いです( ´ ▽ ` )
※一般的にシングルモルトよりもブレンデッドの方が飲みやすいです
さて、今回ご紹介するシングルモルトはこちらの7本です
1.ザ・グレンリベット12年
2.グレンフィディック12年
3.グレングラント10年
4.スペイバーン10年
5.グレンモーレンジィ オリジナル
6.アバフェルディ12年
7.アラン10年
では、シングルモルトとはどんなウイスキーのことなのか軽くおさらいしつつ、どういった基準で今回のウイスキーを選んだのか、各ウイスキーの特徴など順を追ってご説明していきますね
※山崎や白州などジャパニーズにも飲みやすくておいしいシングルモルトはありますが、現在は入手困難なのと価格が高騰しているので今回ははずしております
〈シングルモルトとは?〉
まず、ウイスキーは大きくモルトウイスキーとグレーンウイスキーの2つに分類することができます
(厳密にはポットスチルウイスキーなど他にも種類がありますが、今回はおいておきます)
・モルトウイスキー
大麦麦芽(モルト)のみを原料とし、単式蒸留器で製造したウイスキーのこと
クセがあり個性的な味わいであるため「ラウド(うるさい)スピリッツ」と呼ばれる
・グレーンウイスキー
とうもろこしや小麦、ライ麦などの穀物が主原料で、連続式蒸留機で製造されたウイスキーのこと
クセが少なく個性に乏しいため「サイレント(静かな)スピリッツ」と呼ばれる
そして、シングルモルトとは単一の蒸溜所で作られたモルトウイスキーのみを瓶詰めしたウイスキーのことを指します
「シングル」というワードから1つの樽のみを用いているように誤認されることが多いですが、実際には単一蒸溜所の複数樽のモルトウイスキーをブレンドし、瓶詰めするのが一般的です
大きな蒸溜所だと1ロットあたり数十〜数百樽のモルトウイスキーがブレンドされているのだそうですよ
※なぜ一樽ずつ瓶詰めせず、わざわざ複数樽のウイスキーを混ぜるのかについては、今回は脱線してしまいますので、また別の記事でご説明させていただきますね
ひと昔前はクセが強いことからそこまで人気がなかったシングルモルトですが、最近では蒸溜所毎の個性の違いを楽しめるということで徐々に人気が高まってきています
とはいっても依然消費されるウイスキーの8割は飲みやすいブレンデッドウイスキーで、やはりシングルモルトはマニア向けウイスキーみたいな感じですけどね
※ブレンデッドウイスキーとはモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドし、瓶詰めしたもののことで、個性の強いモルトと個性に乏しいグレーンを組み合わせることで飲みやすく仕上げられています
〈今回ご紹介するウイスキーを選んだ基準は?〉
下記の基準を満たしているものをチョイスしました
1.ライトなテイストで飲みやすいもの
2.スモーキー過ぎないか、まったくスモーキーでないもの
3.クオリティと価格のバランスが良いもの
1.ライトなテイストで飲みやすいもの
ウイスキーに限らず、ビールでもワインでも初心者さんにはライトなものからおすすめするのが定石ですよね( ´ ▽ ` )
フルボディの赤ワインを最初から楽しめる初心者さんは稀で、基本的に最初は白ワインやライトボディの赤ワインから飲み始めることが多いと思います
ウイスキーにおいては、シェリー樽で熟成した原酒のブレンド比率が高いものは重くなりがちで、初心者さんは飲みにくいと感じる場合が多いのかなと
反対にバーボン樽で熟成した原酒のブレンド比率が高いものは酒質が軽めで、初心者さんでも取っ付きやすいものが多い印象です
今回は、そういったライトで飲みやすいものをチョイスしました
※シェリー=スペインはヘレス地方で生産される酒精強化ワインのこと
※バーボン=アメリカの主にケンタッキー州で生産されるとうもろこしを主原料としたウイスキー
2.スモーキー過ぎないか、まったくスモーキーでないもの
こちらは日本人特有の傾向かもしれませんが、ウイスキーがもつ煙たさ・焦げ臭さを苦手とする方が多いようです
実際、ニッカウヰスキーが過去に実施したアンケートでもウイスキーが苦手な理由に煙臭さをあげている方が多く、その結果としてスモーキーフレーバーをなくしたブラックニッカクリアが開発されたというエピソードが残っているくらいです
ですので、今回選んだ銘柄はほんのりスモーキーさを感じるか、または全くスモーキーさがないものばかりを選んでおります
3.クオリティと価格のバランスが良いもの
シングルモルトは本当に価格がピンキリで、同じ12年ものでも4,000円台のものから10,000円オーバーのものまでさまざまです
いくら飲みやすいからといって、初心者なのに10,000円を超えるようなウイスキーを紹介されても、ちょっと、、、って感じですよね?
ですので、今回は可能な限り高過ぎないシングルモルトの中から飲みやすいものをチョイスしております
〈おすすめシングルモルトウイスキー7選〉
では前置きはこの辺りにして、おすすめシングルモルトウイスキーそれぞれの特徴を簡単にご紹介させていただきます
まずは、誰に聞いても初心者さん向けとして名前があがる鉄板銘柄2つです
1.ザ・グレンリベット12年
シングルモルトの原点とも言われる鉄板中の鉄板銘柄です
バーボン樽で熟成された原酒を主体にシェリー樽で熟成した原酒もブレンドされており、ライトでバランスが良く、飲みやすいシングルモルトとなっています
味わいとしてはバニラの風味にハチミツのような甘み、青リンゴのようなフルーティさが主体で、ほのかにドライフルーツのようなニュアンスも感じられます
ストレートでもハイボールでもおいしくいただける、最初の1本におすすめのシングルモルトです
2.グレンフィディック12年
こちらもザ・グレンリベットと同様に、初心者さん向けとして真っ先に名前があがる鉄板銘柄です
味わいもザ・グレンリベット12年に近いのですが、グレンフィディックの方がさらに軽くてさらっとした口当たりになっています
洋梨のような瑞々しいフルーティさとバニラ感、はちみつのような甘みが感じられるソフトでスムースなウイスキーです
世界で最も売れているシングルモルトでもあり、飲みやすさもトップレベルですね
以上、初心者さん向けの鉄板おすすめ2銘柄でした
正直最初はこの2銘柄のどちらかに手を出せば間違いないかとは思います
ただ、他にも飲みやすいシングルモルトはありますし、ザ・グレンリベットやグレンフィディックの次に飲むウイスキーを知りたいという方もいらっしゃるかと思いますので、さらに5銘柄紹介させていただきますね
3.グレングラント10年
こちらはイタリアでの売上がNo.1のシングルモルトです
イタリアでシングルモルトといえばグレングラントのことを指すと言われるくらい大人気みたいですね
実際、2006年にイタリアのカンパリ社がグレングラント蒸溜所を買収しており、その人気ぶりがうかがえます
味わいとしては白い花のような風味やハチミツのような優しい甘みが主体で、ほのかにリンゴやパインのようなフルーティさも感じられます
また雑味がなくクリーンで、すっきりした口当たりも特徴ですね
4.スペイバーン10年
スペイバーンは少しマイナーですが、軽くて飲みやすいシングルモルトです
レモンや白桃のようなフルーティさに加え、バタークッキーのような香ばしさ、和三盆のような和風の甘みも感じられます
かなりあっさりした味わいですのでウイスキーを飲み慣れてくると物足りなく感じてしまう可能性もありますが、初心者さんにはむしろこれくらいのライトさがちょうど良いのではないかなと
ハイボールは繊細な味わいで、和食などとも合わせられますよ
逆に味が濃いおつまみとあわせてしまうと負けてしまいますけどね
5.グレンモーレンジィ オリジナル
こちらは、あのルイ・ヴィトン(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)よりリリースされている上品な味わいのシングルモルトです
蒸留釜や仕込み水、熟成に使用する樽などに独自のこだわりがあり、そのこだわりようから完璧すぎるウイスキーと言われているのだとか
まあ、言ってるのは売っている側な気がしなくもないですが( ´ ▽ ` )
味わいはオレンジやハチミツのような甘み、ココアのようなコクが主体で、なめらかな口当たりも特徴となっています
ハイボールの鉄板銘柄としても有名で、フルーティで上品な味わいのハイボールとして楽しむこともできますよ
6.アバフェルディ12年
アバフェルディは、ハイボールの起源として知られるブレンデッドウイスキーデュワーズのキーモルト(ブレンドの主軸となる原酒)となっているウイスキーです
ハチミツのような甘みと香りが主体で、青リンゴのようなフルーティさも感じられます
アバフェルディもデュワーズと同様にハイボールにすると絶品です
デュワーズがライトでスムースなハイボールになるのに対し、アバフェルディはよりフルーティで華やかなハイボールになります
もちろんストレートでもさらっとした優しい口当たりで、とても飲みやすいシングルモルトですよ
7.アラン10年
アランは近年人気が高まっている、あっさりとした味わいのシングルモルトです
蒸溜所の創業は1996年とスコッチの中では比較的最近で、初期は品質が安定せず、あまり人気がなかったそうです
しかし品質が安定するに従って需要も高まっていき、現在では入荷しても早々に売り切れてしまう人気銘柄となっています
本日ご紹介したウイスキーの中では、唯一入手難易度が少し高めかもしれませんね
リンゴや桃、オレンジのようなフルーティさに加え、メープルシロップのような甘み、ほのかな塩味が特徴となっています
アラン10年も他の銘柄同様ハイボールでおいしく頂けますので、もし入手された場合はいろいろな飲み方を試してみてくださいね
〈おわりに〉
いかがだったでしょうか?
今回ご紹介したシングルモルトは、どれもクセが少なく飲みやすいものばかりですので、まずはこのあたりから飲み始めて頂ければ間違いないかなと思います
他にもいろいろオススメウイスキーのまとめ記事を書いていきますので、家飲みのご参考にして頂ければ幸いでございます