今回は、サントリーのシングルモルト山崎 NAをレビューします!
ストレート・ロック・ハイボールで評価しますので、家飲みの参考にしてくださいね♪
リンゴやハチミツ、ストロベリーのような香りと甘みが特徴
オススメの飲み方は、ストレートとロック
まさに日本人向けの繊細で優しい味わいをしたウイスキー
〈基本情報〉
商品名:シングルモルト山崎 NA(ノンエイジ)
生産地:日本
種別:シングルモルト
度数:43%
価格:4,700円くらい
〈概要&テイスティング〉
シングルモルト山崎は、サントリーが所有する山崎蒸溜所で製造された、モルト原酒のみを使用したウイスキーです
山崎蒸溜所は、大阪府三島郡島本町山崎に位置しています
寿屋(現サントリー)の創業者である鳥井信治郎さんが、スコットランドでウイスキー作りを学んだ竹鶴政孝さん(ニッカウヰスキーの創業者、以下マッサン)を招き入れ建造した、日本で最初のウイスキー蒸溜所となっています
初代工場長は、当然マッサンです
なお、連続テレビ小説「マッサン」放送までは、サントリーでは初代工場長がマッサンであったことを伏せていたみたいですね
まあ、今でこそ日本にもたくさんの蒸溜所がありますが、当時はサントリーにとって、ニッカが唯一最大の競合といっても過言ではありませんでしたからね
山崎蒸溜所を設計したのはニッカウヰスキーの創業者でした!なんて宣伝したら、敵に塩をおくりまくりになりますし
マーケティング的には、適切な判断だったのではないかなと思います(どこから目線)
さて、マッサンは当初スコットランドに環境の似た北海道を蒸溜所建設地として鳥井さんへ進言しますが、
「工場をみなさんに見てもらえないような商品は、これからは大きくなりまへん」
先見の明があった鳥井さんは、これからはお客さんにも見学してもらえる工場を作ることが重要だと考えており、寿屋のある大阪周辺での蒸溜所建設を希望されました
そこで大阪周辺で候補地としてあがったのが、山崎でした
山崎は、かつて千利休が茶室を設けたほどの良質な水源があり、3つの川が合流することで霧が立ち込めるため、ウイスキー作りに適した環境であるとマッサンが判断したためでした
1923年に着工、1924年より操業を開始し、1929年に国産第一号ウイスキーであるサントリー白札(現サントリーホワイト)を販売します
その辺の話はサントリーホワイトのレビューで書きましたので、今回は割愛
シングルモルト山崎は、1984年にピュアモルトとして販売を開始しました
ピュアモルトってことは、当初は山崎蒸溜所以外のモルト原酒も使ってたんですかね?
まあ、1990年代初頭にはシングルモルトに改められましたので、ピュアモルト表記はかなり短い期間だけだったようです
なお、同1984年、シングルモルト余市の前身となるシングルモルト北海道もニッカウヰスキーより販売が開始されています
めっちゃバチバチやってますね、サントリーさんとニッカさん( ´ ▽ ` )
現在、シングルモルト山崎には、レギュラー品としてNA(ノンエイジ)、12年、18年、25年がラインナップされていますが、、、どれも天然記念物級の遭遇率の低さです
最近はジャパニーズウイスキー全般がレア化してるので、しゃーなしですね( ´ ▽ ` )
今回ご紹介するシングルモルト山崎NAは、以前発売されていた山崎10年に代わるかたちで、2012年に発売が開始されました
他の山崎と異なりワイン樽熟成原酒が使用されているため、イチゴのような香りと味わいが特徴となっています
2015年頃に飲んだ時は、ワイン樽熟成原酒とミズナラ樽熟成原酒の主張が強過ぎて、クセがあって飲みにくいなという印象だったのですが
現行品は山崎12年を若くして、ワイン樽熟成原酒のベリー感とミズナラ樽熟成原酒のスパイス感を軽く効かせたような構成となっており、普通に飲みやすくておいしいウイスキーになっておりました
これは品薄なのも納得の味わいです( ´ ▽ ` )
〈ストレート〉オススメ!
香り:
ハチミツ、熟したリンゴ、カシューナッツ、ストロベリー、スパイス
味:
ハチミツ、リンゴ、ココナッツ、ストロベリー、スパイス
ミディアムボディ、余韻はココナッツのような風味とスパイシーさが続く
甘口でバランスが良く、飲みやすいウイスキーです( ´ ▽ ` )
NAではありますが、アルコール由来の刺激は少なめで滑らかな口当たりですね
基本は山崎12年に通じるハチミツやリンゴのような甘みが主体ですが、NAではそこにワイン樽熟成原酒由来のベリー感とミズナラ樽熟成原酒由来のスパイス感が加わっています
ミズナラ感については山崎12年よりも強め、そしてシーバスリーガル12年ミズナラよりも遥かにわかりやすくフレーバーが出ています
負けるな、シーバスリーガルミズナラシリーズ( ´ ▽ ` )
なかなか手に入りにくい&NAにしては少しお高めではありますが、初心者さんにもオススメのウイスキーです
〈ロック〉オススメ!
ココナッツ、ハチミツ、ほんのりリンゴ、ストロベリー
ストレートと比較して、ココナッツのような風味とストロベリーの甘酸っぱさが強調されます
ココナッツフレーバーについては、よりミルキーな感じになりますね、ココナッツクリームみたいな
甘みはわずかに抑えられますが、ほとんどストレートと一緒です
さすがジャパニーズウイスキー、氷を入れても崩れず楽しめます( ´ ▽ ` )
まだストレートで飲むのは苦手かな、、、みたいは方はロックがオススメです
〈ハイボール〉
リンゴ、バニラ、かすかに木材の風味
ほんのり甘口で、穏やかな味わいハイボールです( ´ ▽ ` )
リンゴのような甘みが主体で、そこにバニラフレーバーが加わっています
クセがなく繊細な味わいのため、和食なんかにも合わせられますね
ただ、ハイボールにすると山崎らしさは薄れてしまいます
とても飲みやすくておいしくはあるのですが、特筆すべき個性みたいなものは感じられませんでした
価格のことも考えると、ストレートかロックで頂いた方が良いかもしれませんね
〈総評〉
とても飲みやすく、誰にでもオススメできるウイスキーでした( ´ ▽ ` )
やはり日本人が作ったウイスキー、本当に日本人向けの繊細で優しい味わいに仕上がっています
概要に書きました通り、数年前の山崎NAはあまりバランスが良いとは言いがたく、そこまで好きではなかったのですが
最近のロットのものは、お世辞抜きで本当においしいです( ´ ▽ ` )
流石に同価格帯のスコッチ12年ものなどと比べてしまうと、熟成感やまろやかさはもう一歩かなという部分もありますが、複雑さや味自体は負けていないのではないかと
ここ数年ずっと入手困難な銘柄でしたが、NAについては最近コンビニでミニボトル(180ml)を見かけるようになってきました
通常ミニボトルはフルボトルと比較して割高な場合が多いのですが
山崎NAの場合は、フルボトル700mlが4,620円、ミニボトル180mlが1,254円で700ml換算すると4,876円と全く割高感がありません
お試しにもちょうど良いサイズですので、ミニボトルを見かけた際は購入してみてはいかがでしょうか?( ´ ▽ ` )